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京都トゥービーワイズメンズクラブ

'07.02.01 「障害者自立支援法」ってご存知ですか?

「障害者自立支援法」のことについて少し書いてみたいと思います。
新聞紙上でも、時々この法律に関係することが載っていますが、日ごろ障害のある人たちとあまり関係がない方には、ご存知のない方も多いのではないかと思います。
「障害者自立支援法」は、昨年4月から施行されました。新聞記事には、「障害のある人が施設やホームヘルプを利用するとき、この法律ができる前には利用料の負担はほとんどなかったのに、負担が大きく増えた」というものや「利用料の負担が増え、サービスが利用できない」また「障害者施設の収入が1割減収となっている」などが掲載されています。
今までの制度を簡単に説明すると、2003年3月までは障害のある人が施設を利用する場合、制度の上では「措置制度」といって「障害のある人が施設を利用する場合、役所が施設を決める」ということになっていました。それが2003年4月からは「利用契約(支援費)制度」に変わりました。何が変わったかというと「障害のある人が施設を利用する場合、施設を自由に選ぶことができ、利用する施設と直接契約を結んで利用する」というように変わりました。この支援費制度ができたことがきっかけとなり、ホームヘルプサービスなども利用しやすくなり、利用が大きく伸びることになりました。皆さんの中にも、街なかで、ヘルパーさんと一緒に歩いている障害のある人と出会うことが増えたという実感をもたれている方も多いのではないかと思います。
ところが制度の利用が促進され、政府が予想したよりも障害関係の予算が膨らみ、制度の見直しが必要となりました。そこで支援費制度では対応できていなかった精神障害のある人への制度の拡大などを盛り込んで、「障害者自立支援法」が制定され、2006年4月から施行されました。
しかし、先に新聞記事を紹介したように、障害のある人が制度を利用する際、利用者負担が増え、支援費制度に比べて利用しづらくなりました。また施設の経営も厳しくなりました。
紙面の関係で、大雑把な説明になってしまいましたが、利用者負担の問題は、障害のある人が、普通の暮らしをするのに自己負担をしなければ普通の暮らしができないというのは、どう考えてもおかしいのではないでしょうか。
高齢化(介護保険)の問題は、誰でも年をとっていくわけで身近な問題です。ところが障害の問題は、一部の人の問題であると理解され、高齢化の問題ほど大きな関心事にはなりにくいのです。しかし、年をとればほとんどの人が、何らかの障害を持つことになります。ある日突然、病気や交通事故で障害を持つことになる場合もあります。
障害者に優しい暮らしは高齢者にとっても優しい暮らしです。障害がある人もそうでない人も、誰もが自分らしくこの社会で暮らすことを願い、障害の世界で起こっていることについても、ぜひ関心を持っていただければと思う次第です。 社会福祉法人松花苑 かしのき&ワークスおーい施設長 矢野 弘

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