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【講演例会 講師・美木朋子様】 2006.11.08

講演テーマ『アフリカ・リベリアでのミッション』

【講師・美木朋子さんプロフィール】
神戸市生まれ

97年 岩手看護短期大学卒
同年より聖路加国際病院(東京都中央区)に6年間勤務
イギリス留学を経て04年カンボジアへのショートミッション派遣

05年1月「国境なき医師団」(MSF)に参加。アフリカ・リベリアへ派遣、5月二度目の派遣
リベリアの難民キャンプで寝たきりになった少女マーサ・ターケットさんと出会う。日本での治療を思い立ちビザの取得、受け入れ先の病院確保に奔走

06年4月 私費で日本に招く
現在神戸の自宅でマーサさんのリハビリ支援、約一年間滞在の為の手探りでのサポート、マーサ基金を設立

 マーサさんは、美木さんがMSFの初仕事に戸惑う中、なまりのある患者の英語を分かりやすく伝えるなど、支えになってくれた。美木さんが昨年末の帰国直前、退院していたマーサさんを訪ねた際、MSFの医師が「海外で治療すれば歩ける可能性はある」と話していたことを思い出し、「日本で手術を」と思い立った。
帰国後、ビザの取得や入院先の確保などに奔走。4月末に来日が実現し聖路加国際病院で約10日間検査入院。手術などをする前に足の筋力をつける必要があると診断され、リハビリ生活のため神戸市に移った。
 マーサさんは将来、看護師になりたいと言い、「学校に行きたい」と希望している。辞書を片手に英語のシェークスピア作品を読んだり、ひらがなの書き取りにも挑戦。電話が通じないため家族と話すことはできないが、「トモコがいるから寂しくない」と気丈に笑顔を見せる。
 美木さんは「MSFの仕事を通じて、一人の人間ができることには限りがあると分かった。マーサとの出会いは縁。夢をかなえてあげたい」と願う。マーサさんは約1年間は滞在する見通しで、「治療方法も滞在中の過ごし方も、すべて手探り。生活や資金面で協力してくれる人がいれば」と話している。


 今回の講演でもっとも私の心に残ったのが『自分の行った先が現実』という、美木さんが講演の終わりにおっしゃった事である。
この事は当たり前の様と思えるが、私たちは無意識のうちについつい自分を中心とした環境だけを『現実』として暮らしているのではないだろうか。
私など、普段の暮らしの中で自分と関わりのある人、たとえば親や友人の暮らしについてふと考える事はあっても、自分と違う国の知りもしない誰かの暮らしをふと考える事はまずなかった。
しかし今回の講演で、世界には暮らす人の数だけ『現実』があり、それぞれが今おかれている『現実』を生きているということを痛感した。
私が大学へ行っているとき、学校へも行けず労働力として朝から晩まで働かされている子どもがいる。
私が風邪をひいて近所の病院まで歩いて行っているとき、大けがをしているにもかかわらず手立てもなく、ただただ治療を待つ事しかできない、いや、治療さえ受けられない誰かがいる。
今の私が今すぐ海外へ行って、マーサさんのような子の面倒をみることはなかなか難しい。
しかし、そんな風に知らない誰かの事や、その誰の暮らしを考えることは出来る。
それは美木さんのされている事と比べれば実に些細な事であるかも知れない。
しかし、そうする事が小さな勇気となり、近いいつか、美木さんが持っておられる様な大きな行動力へと繋がるのではないだろうか。

京都YMCA野外リーダー 杉森さやか


 今回、私は京都YMCAのリーダーとしてトゥービーワイズメンズクラブの例会に参加させて頂きました。この例会に行くことが決まり、美木さんのお話を聞けることをとても楽しみにしていました。それは、この例会に行く前に国際協力プログラムがあり、子ども達と国際理解、国際協力について考え、そして街頭募金に行ったばかりでした。そして、私自身「国際協力」についてもっと考えたいなと思っていたところでした。私も美木さんと同様、小さい頃から海外に対してすごく大きな憧れがありました。いつか絶対外に行って、困っている人の役に立ちたいとずっと思っていました。今、大学に入学して2年が経ち、学校でも国際協力について考える授業などを専攻していますが、私には海外で人を助けることができるのかという漠然とした疑問を抱いていました。そんな中、美木さんのお話を聞き、感じることがたくさんありました。
 美木さんがお仕事をしていたリベリアという国はアフリカにある国です。リベリアと言われてすぐに分かる人はそんなに多いとは思いません。私たち日本人にとっては本当に遠い国だと思います。言葉も、宗教も、文化も何もかもが違う国でのお仕事は本当に大変だったと思います。しかし、美木さんの口から「大変だった」という言葉が出てきたことは少なかったと思います。確かに日本で生活している限りではリベリアは遠い国ですが、リベリアに行ってしまったらそこが「現実」となる、そしてそこの「現実」の中、一人で出来ることには限りがあるが、一人一人の力を合わせればきっと何かが出来る、と美木さんは言っていました。私にとって、それは衝撃的な一言でした。何もかもが違う国でも、一人一人の力を合わせると出来ることがあるのだなと思いました。国際協力は一人で出来るものではないのだなと改めて感じました。美木さんが言っていたことに、人は誰かに何かをしてあげる時に、自分の力を少し出し惜しみしているところがある、という言葉がありました。これ以上のことをやったら恥ずかしいとか、これだけのことをしたのだから見返りが欲しいとか。私は、今私が出来る精一杯の力を困っている人たちに純粋に与えてあげたいと思いました。それは、国際協力だけに限らず、普段の生活の中でもそんな風に暮らしていきたいと思いました。そして、もう少し広い視野を持って世界を見ていきたいなと思いました。それが今の私に出来る世界を考える第一歩になるのではないかと思います。「国際協力」という一言を見ると、その言葉の意味は難しく、実現するのには大変そうなイメージがありましたが、美木さんのお話を聞いて、私が今出来ることを考えて、そして私の力を精一杯出して、たくさんの人にそのことを伝えていこうと思いました。
今回、この様な機会を与えて頂いて本当にありがとうございました。

京都YMCA野外リーダー 生田 緑


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